やーぼのブログ

コンサートホールで案内係をしている著者が、出演者・聴衆・スタッフの思いが渦巻き乱反射する、劇場の魅力を語ります。 現在、新しいURL https://ya-bo.hateblo.jp/ に引っ越しを行っています。2023年3月31日にこちらのブログを閉じます。

コンサートに行こう ~着物編~

コンサートに着物で行くのは素敵だなと思います。
着物はモノをそろえるのも大変ですし、着るのも難しい。
髪の長い方は、ヘアメイクもあったりと一苦労。

ですので、クラシックコンサートに着物でいらっしゃる方を見ると素敵だなと思います。なんというか、コンサートに対する敬意を感じます。

着物をコンサートに着ていきたい着物初心者の方に、
係員の仕事をする私個人の視点からお話します。

数々のコンサートホールで、お客様をお迎えしていると、すごく着物に慣れた方と初心者と思われる方の両方に出会います。

すごく着物に慣れた方が多くいらっしゃるのは、日本の伝統芸能の公演です。
特に、日本の伝統芸能専門(邦楽専門)のホールで行われる公演は、みなさん着物が板についているなと感じます。

それに対して、大ホールで行われる歌舞伎の公演やクラシックのコンサートは、たくさんの方がいらっしゃり、まぎれられるので、着物初心者の方でも心置きなく楽しめる雰囲気です。

コンサートホールに着物を着ていく場合は、
・「浴衣」ではなく「着物」をお召になるのがよいかなと思います。

「浴衣」をお召の方は時々いらっしゃいます。
(個人的には、とても素敵だと思います。準備にかけた時間を思うと情熱が伝わってきます。)
ですが、コンサートホールはいつもよりも格の高い服装でいらっしゃる方が多いので、
「浴衣」だとカジュアルな印象を受けます。

それと「浴衣」は「下駄」を合わせますが、その「下駄」の音が歩くたびにホール内に響いてしまうという難点もあります。


では、「着物」だったら何を着ていけばよいのか?
私の印象では、「脱げそう」になっていなければ自由だと思います。

着物の先生やその道の方からすれば
「さまざまな決まりがありそれが守れていないなんて、教養が低いわ」と思う方もいらっしゃると思います。

ですが、コンサートホールはドレスコードがあるわけではありません。
初心者のうちから完璧にするのは難しいと私は思います。(現に私が難しい…。)

ただ、私が気になるのは「脱げそう」になっている方です。
帯がほどけそうになっていたり、意図していないのにすごくはだけている場合は少し気になります。


着物初心者の方は「大ホール(キャパシティが1000人以上)」で行われる公演がおススメで、着物は「脱げそう」になっていなければOKというのが、私の個人的な意見です。